馬鹿弟子が泣いた。
蹲って泣き出した。え〜っと。皆さんに誤解の無いように言い置いておくが、決して私の性で泣いたんじゃないぞ!虐めていないからな。先に言っておく。
原因は私の上司。内のボスが仕事の些細なミスについて注意したことに単を発して本人の性格、行動、状況はては学生時代の生活について徹底して詰問したらしい。まあ、弟子が悪いんだが。ただ都合の悪い事に我等の大ボスまでそこへ加わってツープラトンでしばいたらしい。『らしい』というのも私はその場に居合わせなかったので目撃していない。他の後輩から情報が入ったのだ。
聞き及んでいる状況からのっぴきならないプレッシャーと判断した私は当日の状況を本人に確認した。すると・・・。
『シクシク・・・。』
『シクシク・・・。』『シクシク・・・。』『シクシク・・・。』
『シクシク・・・。』
それもうシクシクレベルじゃないですから!と泣き始めた。仕方が無いので無言で隣に泣き止むまでいてあげた。5分くらいで泣き止んで立ち上がると『なんでそばにいてくれたんですか?』とのこと。どっかいったら余計泣くだろ?
弟子『ハイ・・・。』『でもなんで何も言わないでくれたんですか?普通、(女が)泣き出すと泣き止ませようとして
いろいろ話しかけてくるじゃないですか〜。』
だって話しかけたらウザイだろ?
弟子『はい・・・。』『うざいです。』『え、でもぅ〜普通話しますよ。』『黙ってそばにいてくれた人って今までい
なかったんですけど・・・。』
いままでがどうかは知らんが私は普通じゃない。
弟子『ああ、なるほど。』
そこで納得するなよ!私が変態さんみたいに聞こえるじゃないか!
弟子『そういう意味じゃないですけど(^^)』
まあ、注意されることぐらい普通にある。お前はよくやってる。少なくも私の訓練に耐え抜いたのだからそこは自信を持て。ただ精進を忘れるな。まだまだレベルは低い。学ぶことは多い。与えた本に書いてあっただろう使えない学生がなぜ企業に必要とされる精鋭に成長したか。
弟子『はい。』『あれ、このために読ませたんですか?』
いずれ必要になるから読んでおけといわれてもよまねーだろ?
弟子『うん・・・。』
バキッ
弟子『はい・・・。』
だから、お前は日本語が不自由だから本を読めと渡しておいたんだ。読む場所も限定してな。役に立っただろ。
弟子『はい。』『でもそんな仕事の教えかたした人は今までいませんでした。』
だ・か・ら。私は普通じゃない。
弟子『ああ、なるほど。』
殴るぞグーで。
弟子『グーは勘弁してください。(ToT)』
いいか。私はお前が弟子である限り一人前の仕事人として育てる。訓練は厳しいかもしれないが全てやり遂げれば間違いなく一通りの仕事に通用するレベルに成長する。今回のことはその一例に過ぎない。悔しかったらボスに四の五の言わせないレベルに成長しろ。お前はバカだが素直に指導を受ける才能がある。これは尊い才能だ。ある一時力があっても指導を素直に受けない奴はいずれ破綻する。素直な奴は歩みが例え遅くともその成長が止まることは無い。最後は勝つ。よく覚えておけ。
内のボスは部下を指導するとき逃げ道を完全に塞いでから叩く。これは精神的に物凄くキツイ。繰り返しやられると男でも耐えられない場合がある。ましてや小娘なんぞが耐えられるはずも無い。シバキの角度を間違えばセクハラやらパワハラで訴えられかねない。ボスも大ボスもきわどい事をしてくれたもんだ。つい最近コンプライアンス委員会から注意を受けたばっかりなのに。
まあ。
弟子曰く私からのシバキは耐えられるそうなのだ。自分の為にしてくれていると解るのだそうで。他の人にシバかれると刺さって痛いのだそうだ。その差がイマイチ解らんのだが。同じ言葉で注意しているのにボスの言葉は痛くて私の言葉は痛くないらしい。つか、私はナメられているのか?本人に聞いたら『ナメ』てるつもりは毛頭無いのだそうだ。
これは後日談なんだが仕事が終わって帰宅後、何回か電話があった。知らない番号だったのでしばらく無視したのだが何度も掛かって来るので出てみると弟子だった。要約すると私の日頃の指導性へ感謝をしたかったらしい。てんぱったら相談の為にプライベートでも電話していいでか?とのこと。暇ならでるからかまわんよと返答。
弟子『暇じゃないと出てくれないんですか?』
出ない。
弟子『じゃああんまり出てくれないじゃないですか!』
そうだな。
弟子『う〜。』
愚痴があるなら彼氏に言え。仕事の相談なら乗ってやる。ただし電話に出たときだけ。
弟子『は・・・ぃ。』
馬鹿弟子を育てるのは疲れる。