トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

ベーシックインカムの件

ワーキングプアが世に知れ渡ってそこそこ立つが、『ベーシックインカム』はまだまだ知名度が低いと思う。


それと言うのも、強烈な自己責任論が日本では主流で、実際ホームレスになった人自身でさえ『自分が悪い』と支援NPOの援助を断る人が多い。


それは日本人特有の特色である『武士道精神』にもつながると思われる。『武士は食わねど高楊枝』ってなものだ。でも食わなきゃ死ぬ。自己責任もきっとあるだろう。社会のせいにして、会社のせいにして、自分は一切悪くない!と開き直る愚か者よりは遥かにすばらしい人たちだと思う。だが!そんなこと言っている場合ではない。もうそのレベルを超えてしまっている貧困が厳然と現実化しているのだ。だから、助けてもらっていい。そもそも生活保護費がワープアの収入を超えているから生活保護費を下げろとか言う論理がおかしい。国が『健康で文化的な最低限度の暮らし』と認めた生活費を下回る収入しか得られない環境が異常なのだ。


他方、だからと言って企業に全てを押し付けるのもおかしい。もうガンガン儲かる時代ではない。収入に応じた『生活形態』へ適応する時代になった。考えても見ろ新しく必要な文明の利器が他にあるか?車があってPCがあって、携帯があって、ネット環境があって、テレビがあって冷蔵庫があって。一通りの白物家電製品といいところ車かバイクがあればまあ、御の字だろう。


もはや、日本は新しく普及しなければいけない生活必需品はほとんど無い。だからそれらの保持できる生活を最低線としてそれらが計画的に適宜入手可能な収入を最低線として、生活保護を設定してそれでも実際に働いている人たちのほうが貧困の度合いが強いなら、国が面倒を見ればいい。これは、年金的な考え方だ。


ベーシックインカムは別にタダでお金を上げる制度ではない。それなら生活保護と代わらない。労働している人に足りない分を援助する。その援助金は雇用保険などを使って扶助する形が一般的だ。


元々、日本には無い制度だから実際やるとなったらいろいろ決めなきゃいけない管轄官庁とかいろいろ。でも、働いている人は何も『お金をくれ!』とは言っていない。日本人は最初に言ったように多くが『ほどこしは受けん!』てきな武士道精神的感覚をもっている。だから生活保護や援助を『恥ずかしい』と思っている。『だから恥ずかしい事じゃない。』と知って欲しい。


生活保護よりも進んだ考え方による相互扶助の形だと理解して欲しい。ベーシックインカムを受けている受給者を優先的に雇い入れる事で企業に優遇税制をしてもいいし、そういう人達が優先的に利用する住宅を新たに造成してもいい。マイナスに考えず、どういう風にルールを変えたら助けたい人を助けて国の負担も軽くて済むのか考えればいい。


昔のように日本には潤沢な資金は無い。1億そうNPO化するくらいのつもりで知恵を絞り、仕組みを変え、助け合う以外に日本再生の道は無い。もうどこか一箇所が悪いとか誰かが悪いみたいな問題解決は今後、どんどん無理になっていく。どこかで元々日本人がもっていた『助け合い』の『長屋共同体』的な社会性を取り戻さないとやって行けないのではないかと思う。