『上流工程を握れ』という主旨の日経新聞記事を見かけた。
(以下記事抜粋)
『Foxconnが自力で10年かけて上流工程を増強しようと計画しても、変化が早い民生用電子機器の業界はそのような猶予を与えてくれません。だから郭氏は企画・研究開発の能力や優れた資産を持つ企業と資本・業務提携することにしました。そして、まず提携先として日本企業に目をつけたのです。
Foxconnの創業者で董事長を務める郭台銘氏
郭氏個人の日本や日本人に対する思い入れも影響しましたが、「台湾人と日本人はお互いに信頼し合える気質を持っている」(郭氏)ことが何よりも大きかったと思います。』
(記事抜粋終わり)
記事の通り、である。組み上げる素材そのものを押えて開発の流れそのものも握る為に技術力が高く、開発力に優れた日本企業に目をつけた。そして元々アプローチをかけていたシャープに照準を定めたと言うのがこのストーリーであるが…。
中国に住んでいるとそれを額面どうりに受け入れるほどお人好しじゃあなくなっちゃうんだなこれが。
利にさとい台湾人、中国人が単純に他を出し抜けるという理由で技術力のある日本企業に提携し、巨額の融資を行なうとは到底思えない。そんなお人よしは居ないのである。
間違いなく『何か目的』をもっている事は疑いようが無い。しかもその腹はまだ見えないところにあるのが問題だと考えている。きっと一番気をつけているのは今回の提携を決断したシャープ会長その人だと思う。これから何が起こるのか…。注視していきたい。