日経新聞にシャープとフォックスコン(通称)の提携話が載って久しい。今になってシャープの株価が下がったから提携条件を変えてくれと後出しジャンケンを申し入れてきたフォックスコン。やはりと言うか、なんと言うか。グローバル企業ってどこまで行ってもパワーゲームの世界だよな。金持ってるほうが発言力が強い。
(新聞記事抜粋)
シャープは今後、新株の発行価格の引き下げなどを検討するとみられる。出資比率を変えない場合は、調達額が約670億円から減る。
鴻海の郭台銘董事長は出資比率引き上げを求める発言を繰り返してきたが、シャープは鴻海の出資が9.9%を超えることに抵抗が強い。10%以上になると会社の解散を裁判所に請求できる権利が発生し、経営への関与が強まるからだ。一致点を探れるか不透明だ。
シャープは2013年3月期に2500億円の最終赤字を見込む。6月末の有利子負債が約1兆2000億円あるほか、来年9月には約2000億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)の償還も待ち受ける。奥田社長は2日の記者会見で「(社債の償還などに備えて)主要取引銀行にバックアップ体制をお願いしている」と強調した。
一方、郭董事長は5日、台湾のテレビ番組に登場。シャープ株の取得価格を再協議したうえで「来年3月末までに出資したい」と語った。堺工場については「14年にも生産能力を増強したい」と意欲をみせた。
シャープの業績改善は利益率の高い中小型パネルなどの生産をいかに増やせるかがカギを握る。事業での相乗効果を狙って鴻海と一層緊密な関係に踏み込むのか、一定の距離を保ちながら再建を進めるのか。シャープは決断を迫られている。
(記事抜粋終わり)
これもうオワコンでしょう。鴻海と提携解消するかそれとも乗っ取られる覚悟で出資比率を上げて鴻海と丁々発止やりあう世界に突入するか。突入した場合、100%技術を持っていかれて会社はポイ捨てだな。だって鴻海が興味があるのはシャープの技術力であってシャープという会社じゃないから。
中国も台湾も結局安いものは作れるが、性能で世界一をとる製品はまだ生まれていない。また魅力的な製品の世界一もまだである。性能は日本だし、魅力的なのはアップルのスマホみたいにね。
それなのにちょこっと技術力のある会社を買い取ってもその後技術が向上するかと言えば疑問符が付く。でもそんなことは後々の話で『今!技術力が欲しいからそれを手に入れる事を頑張る』それだけだから。それが中国系企業。目の前の事しか頑張らない。そこから先はその時考えればいいと言うだけ。そしてその時になっても間に合う財力を彼らは既に手にしている。
栄枯盛衰は世の常ですが、いつまで続くのかしっかり見ておきたいと思います。