インドネシアをはじめとするアジアの新興国では金の採掘やその他環境負荷の高い工業で住民に深刻な健康被害が出ているのに当の住民が知識不足だったり、政府の対策が追いついていなかったりして前進していない。
日本から来た業界関係者が、現状をビジネスチャンスと捕らえても、日本の中小企業はインドネシアなどに進出する人・物・金の不足により技術は有っても商売に乗り出せないのである。
(以下記事抜粋)
日本のチャンスがある。日本には、鉱物の精製法に強力な遠心分離機を使った遠心分離法という手法がある。これなら、水銀を使わないので公害が発生しない。多少、精製純度は落ちるが島の住民の生活と命が掛かっている。
これは、環境技術が進んだ日本の最先端の技術なのだ。
そこで、地元の知事に相談したところ、是非、そのような日本企業を誘致してほしいということになった。早速、いくつかの日本の企業にコンタクトを取ってみた。しかし、それぞれの企業からはあまりいい返事はなかった。
日本の中小企業にとって、こんなインドネシアの山奥まで進出することは、とてもハードルが高い。これまで、国内の中小の技術系企業は、大手商社に国内で機械を販売してきた。もともとグローバルで展開している中小企業は少ないのだ。中小企業には、金も情報も能力もない。そもそもグローバルにやっていける人材がいないのだ。
しかし、国内不況に喘ぐ日本の中小企業にとって市場はそこにある。現地も日本の技術を欲しがっているし、そこに住む人々がその技術で救われるのだ。沸騰するアジア各国、各地域は、日本の技術、サービス、知恵、そして日本のあらゆるものを求めているのだ。
今、私は参議院政府開発援助(ODA)等に関する特別委員会委員に所属している。これまで多くの国々の現状を見てきたからこそ、ODAを戦略的に活用しなければと強く思う。
これが、私がグローバルに、そして東南アジアにも目を向けていかなければと思った瞬間なのだ。
(抜粋終わり)
親日国は優先して現状を視察し、国の支援で『中小企業のグローバル化』を推進して欲しい。そこから新たな産業の成長株が出てくるかもしれない。