トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

生きてるだけで荷物が増える

今日は日本に本帰国するため、引越しの準備。ようは荷物をまとめているところだ。ほぼあちらこちらの引継ぎは目処がついた。次の担当者は相当苦労しそうだし、控えめに見ても到底私の代わりは勤まりそうに無い。つうか、業務について知らなすぎる。本当に可愛そうな人だ。彼に責任は無い。彼に相応の教育を施さず、訓練もしてあげなかった上司が悪い。


でも


その上司も、つい6年前まではキレ者だったのだ。私が数少ない会社で尊敬できる技術者の一人だった。理想が高く、孤高で、ものづくりに余念が無く、分析眼も鋭い人だった。ちょっと面倒くさいしつこさがあったが、それもご愛嬌だった。


そんな彼が私の上司として職場に赴任してきた。私のミスをかばってくれ、時には更に上役とも喧嘩してくれた。理想の上司とは言わないが彼なりに一生懸命戦っているのが解った。組織の長である以上、部下ならばその長を守ってこそ組織が成り立つ。上がボンクラかどうかは本来関係無い。言うべき意見は進言し、戦う事はあっても、私は直属の部下だから、彼を守る立場を貫いた。更に一段上の上長は執行役員だったが、そちらとは良く対立した。私は直属の彼の命令にしか従わない。人事の厚遇をちらつかされて、業務へ赴けと言われた時も、『そんなつもりで仕事をしているのでは無い』とあっさりフラグを折ってしまった(馬鹿である)


彼が『トマ行ってくれ』と言ったから行くことにしたんだ。後をお願いしますと頭を下げて上司に向こうで頑張ってきますと決意を述べた。多分彼は覚えてないだろうが。そんなことは私にはどうでもいい。部下は上司を選べないけど、上司を守って組織を存続させる戦いはだれでも起せる。必要ならばお家のため、諌める事も必要だ。お陰で私には不用意に敵が多い。


普通に考えたら長いものに巻かれろで上役に従って彼にはそこそこにしておけばいい。出世に影響はないのだから。でも私は彼に恩がある。そして直属の部下である私の使命は彼をま守る事だ。受けた恩は倍にして返す。私は彼が以前の光を失った後も、以前と変わらぬ姿勢で対応している。お陰で私は取締役たちの覚えがめでたくない(笑)


今日は荷物を整理しながらいろいろ考えるだろうが、この損な性格と信念は変わらないだろうと自覚している。