元外務省の分析官だった『佐藤 優(まさる)』氏がラジオ番組で今回の集団的自衛権の閣議決定について論じている。閣議決定内容を非常に理解しやすく説明していると思うので貼り付けます。
https://www.youtube.com/watch?v=T7XABgAEs9E
ただ、これで安心してはいけない。しっかりかけた縛りをちゃんと機能させるためには来年国会でやろうとしている関連法の整備でキッチリ作りこませないと。ここでぬるい事をしてしまうと蟻の一穴を作ってしまうかもしれない。油断はできない。
今回の閣議決定を受けても判断していない周辺事案があってそれの答えは実は決まっているけれど、最後は政治判断が絡むのですっきりした解決になるとは限らない。
例えば竹島。日本の国土が実効支配されている訳だが、これは『根底から覆る』という今回の集団的自衛権発動新三要件に抵触しないのか?国土を実質取られている訳だが?
例えば尖閣。発動新三要件では『武力』によって攻撃された場合を想定している。海上保安庁の巡視船が中国漁船に特攻されて衝突され実際船に傷を負っている。これは『武力攻撃』にあたらないのか?弾が飛ばなきゃいいのか?ミサイルじゃないとダメなのか?
と、簡単に考えてもそういう事態がボロッと出てくる。これらを即時判断もしくは判断しなくても良い状態にするのが『関連法』の役割だ。
公明党が集団的自衛権の閣議決定でその内実を骨抜きにし、実質『個別自衛権』で対応可能な状態にしたことは評価に値するが、今後の進み具合次第で話は変わってくることを肝に銘じてほしい。特に日本の官僚は優秀なので油断無きよう…。