もうね。安倍首相は連休で頭の中身まで休みに入ってしまわれたのかしら?と思うほど舐めた意見だと私は思う。
諦められないんだなきっと。
改憲機運を高めた96条改定の起案についても国民から以外にも真っ当なコメントがニュースを通じて寄せられ、ネットでも概ねまともな意見が大勢を占めた。これは私にとってかなり驚きの反応だったが、戦後70年を迎える今になって、大方の憲法教育が間違ってはいなかったと言って差し支えない勝利だったと思う。
然るにこの首相、何としても改憲を成功させた首相として未来永劫名を残したいのか、はたまた明後日の改憲論議で、暗愚の首相として歴史に名を刻みたいのか。
意見の分かれるところだが。
今の所、後者の道を驀進中だと私は思っている。
奥平 康弘, 木村 草太共著『未完の憲法』を首相はお読みになった方がよろしいかと・・・。
憲法学会の碩学、奥平先生と新進気鋭の憲法学者、木村先生が対談形式で進めている憲法の解説書で、昨今の改憲論議が如何に怪しい提案かと言う事と、それを受けて、決して専門家でもなんでもない、一般民衆の反応が如何に的を得ているのかが、感覚としても、理屈としても解りやすい名著。
残念ながら奥平先生は昨年既にお亡くなりになっており、これだけの哲人学者がまだ日本に居たのだと非常に感服したのを覚えている。
個人的にこの著作を読まずして、憲法を語る人は基本的に信用しなくて良いと思っている。そのくらい今の改憲論議は民衆不在の明後日方向を向いている。むしろ、本能的に正しい道を選んでいる一般の皆さんに是非とも読んで頂きたい。霧が晴れるがごとく、自分が正しい事が理解できると思われます。
こういう学者こそ所謂、学者然とした学者だと私は考えます。
どんな分野でも構わないが、専門家と呼ばれるからには是非とも、かくありたいものだ。