トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

単身赴任は大歓迎?

夫の3割は単身赴任がうれしい――。食品大手フジッコが、30~50代の既婚男性から単身赴任についての意識を聞いたところ、こんな実態が浮かんだ。働き盛りを迎える中で、羽を伸ばせる自由な一人暮らしに憧れている姿がうかがえる一方、7割が家族に会えないのは寂しいと感じている。

 調査は4月にインターネットで実施し、単身赴任の経験者250人と未経験者250人の計500人から回答を得た。

 

 

フジッコが行ったアンケート記事から。

 

羽が伸ばせるから、3割の人が単身赴任を歓迎しているのだそうで。

 

それって、3割の人は結婚しない方が良かったのでは?と思ってしまう。

 

おそらく、羽が伸ばせるだの、自由になれるだの言っている人たちは自由になったついでに、不倫案件が身に降りかかるとかなりの高確率で引っかかる性質があるのではないか?と疑ってしまう。だって、そもそも家庭とか、家族とかを足かせか何かと勘違いしているから。

 

重荷に思っているから、解き放たれると清々する訳で。

 

清々ついでにきっと自分が責任ある既婚者であることも忘れてしまうのだと予想する。

 

何でこんなことを言うのかというと。今、同僚に非常に対照的な人生を歩んで、家族をもった2人がいて、二人とも日本に妻と子供を置いて、中国に駐在しているのだが。結果が同じで興味深い。

 

一人は所謂、そこそこの良い学校をでて、大学へ行き、それなりに就職活動をして、技術に収まった人。もう一人は、高卒ながら、所謂自頭が良いタイプで、現場で頭角を現し、伸し上がったタイプ。これは生産部の人。どちらも、趣味人で、独身の頃は趣味にお金をどっぷり使っていた人たち。

 

で、技術の子が結婚したとたん、一切の趣味を捨て、殆ど小遣いも貰わず、家庭にせっせとお金を送る非常に優秀なATMと化した。中国で生活している同僚も、とてもその金額じゃやっていけないと思う金額で、月々日々暮らしている彼を見て、哀れみさえ感じている様な状態。

 

かたや、生産部の人。これも趣味に給料全額行ってしまうような生活を送っていたが、結婚を機に小遣い制となり、殆どの趣味を捨ててしまった。そして、少ない小遣いの中で、その金額で可能な趣味を追求するようになった。その少ない小遣いすら貯金して、時々、半年に一回くらい家族に豪遊させるというイベントを開催している。これも非常に優秀なATMだ。

 

ところが、この二人の意見が全く同じなのだ。

 

趣味に傾倒していた独身時代、方向性は違うものの本質的に突き詰めるタイプのこの二人は結果的に趣味に全力を尽くすタイプだった。まあ、面白いほど成果が出る。技術の彼は物凄い短期間でネットゲームのレジェンドになっていた。もちろん廃人生活を当時送っていた。表向きは普通のサラリーマンに見えたろうが。

 

生産部の彼はダーツ、ビリヤードの世界ではローカルチャンピオンになるほどの腕前で、その辺の界隈では知らない人がいないような存在だった。

 

で、この二人異口同音に言う。

 

 

『他から見たら、可哀そうなくらいお金もないし、酒、たばこ、女遊び、趣味もやらない人に見えるでしょう。でも、私は家族のこと以外に興味が無くなったから、今が一番楽しいんです。』と。

 

もう、びっくりするくらい二人とも同じセリフで今をそう表現した。

 

彼らにとって、それこそ人が驚くくらいの成果を上げた趣味対象が、個々の趣味から、家族に移っただけなのだ。だから、物理的、経済的制約は彼らにとって、趣味を楽しむための程よいハードルでしかなく、むしろ困難な状況こそ楽しむスパイスになっている。

 

そう、傍から見たら、哀愁漂う風景も当事者にとっては、エキサイティングなゲーム場だった訳だ。これは興味深いでしょ?

 

全部の既婚者がこうなれとは言わないし、そうじゃなくても全然かまわない。当然、それが理想とも思わないが、少なくても自分が見たものとは違う世界を持っている結婚経験者が身近にいたのを新鮮な気持ちで受け取った。

 

だから、彼らは言う。家族。子供や奥さんに会えない事が一番辛いと。

 

そりゃ、そうだよなと腑に落ちた。

 

単身赴任を歓迎する3割の人にはきっと考え付かない心境なのだろうと思う。私はちなみに3割でも残りの7割でもないので、きっと離婚して独り身なのだろうと妙に納得した。