トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

世界第四位の労働者の質

1人あたりGDPが日本に近いドイツやフランス、英国の場合、最低賃金は「1人・労働時間1時間あたりGDP」の約50%に相当します。一方の日本はというと、なんとわずか27.7%という、ありえないくらい低い水準に抑えられているのです。

欧州の50%に比べて、たったの27.7%だからこそ、日本のワーキングプアは欧州に比べて多く、格差が生まれています。最低賃金の引き上げは、格差社会是正の役割も果たします。

今挙げたドイツ、フランス、英国は社会保障制度が充実しているという点で、日本と共通しています。社会保障制度を維持するために最低賃金を高くして、稼ぐ力を高めさせて、税収を維持する仕組みとなっています。

人口が増えない中で社会保障制度を維持するためには、生産性を向上させるしかありません。日本はこれができていないことによって、国の借金が増え、社会保障制度も維持できなくなっています。この悪循環を打破するには、最低賃金の向上が必要不可欠です。

さきほども確認したとおり、日本の労働者の質はこれら欧州の国よりも高く評価されています。にもかかわらず、最低賃金が低く抑えられている理由とはいったい何なのでしょうか。日本の最低賃金を欧州並みに引き上げたとして、何の問題があるのでしょうか。欧州でもできることが、なぜ日本人にはできないのでしょうか

最低賃金をこのように低く抑えこんでいる日本政府の態度は、まるで「日本人労働者が本当は技術がなく、勤勉でもなく、手先も器用ではない」と言っているのと同じように私には映りますが、そのように解釈していいのでしょうか。違うというなら、完全なる矛盾です。

政府は企業を優遇しすぎて、国民をいじめているのです。バカにしていると言っても過言ではありません。

 

 

週刊東洋経済記事より。

 

最低賃金労働生産性には84%を超える強い相関関係が学術的にも証明されており、以前野党の反対を押し切って最低賃金を2.1倍に強制的に引き上げたことのあるイギリスではマイナス面と予想されていた連鎖倒産などの事態はほとんど起こらず、結果的に良い面が浮き彫りになり、経営学上の認識を改めたという事態があったらしい。

 

日本は労働者の質が、世界第四位にも関わらず、最低賃金的には韓国に劣る。

 

そして、労働生産性においては他の先進国に大きく劣っていて、大体半分くらいの能力とされている。これは労働時間が長いわりに成果が上がっていないという統計学上の数字だ。

 

件の記事の筆者は人口減に合わせ、日本の企業の数を今の半数に減らし、最低賃金を引き上げ、それをもって、企業再編を伴う労働生産性改革こそが働き方改革の本意だと主張する。

 

日本人労働者は世界有数の能力値を持ちながら、数値上もらえるべき給与の半分でこき使われているというのがこの人の主張。まあ、納得がゆく部分もなくはない。

 

以前から言っているが、もしも中国の労働者全般が、日本人並みの勤勉さと気の使い方を実践するようになったら、あっという間に世界一になると思う。そのくらい若い人の数は多いし、仕事そのものの無駄が馬鹿みたいに多い。分業細分化されすぎて、一気通貫で仕事をわかっている人がいない。学歴差が激しすぎてまとまりがないのもある。

 

日本は総人口的にも、国土の広さ的にも、丁度よい大きさなのだ。政府のコントロールが行き渡るという意味でな。

 

中国はデカすぎて、統率が取れないバラツキも是正できない。

 

これが日本くらいの規模だと結構簡単にまとめられる。だから、一億火の玉なんて馬鹿げたスローガンがあれだけ戦時中は徹底できたのだ。

 

日本人の気質も大いに関係してはいるだろうが。

 

さて、

 

その中で、アベノミクスを考えるとき、働き方改革と残業フリーダムが先に動いているようだが、これには反対。順序が逆だ。働き方改革と称して、裁量労働制が先に施行されたらどうなるか?ゾンビ企業の延命処置になってしまう。

 

まずは先に飴を与えよと言いたい。

 

最低賃金を倍にして、まずは賃金を上げました!と実績を作る。恐らく煽りを食って倒産する企業も出るだろうが、これは人口減と労働生産性が低いので、雇用拡大を打ち出した企業を税制優遇するだけで、吸収できると踏んでいる。同業他社に人を引き取ってもらうのだ。技術統合もこの間にきっと進むだろう。

 

その3~5年後に満を持して、最低賃金上げましたよね?経済も破綻しませんでしたよね?さあ、今度は国民の皆さん、働き方改革に理解を示してください!協力してください!

 

と主張すべきでは?

 

先に改革されてもうまくいかなかったら?またすぐ元の法律に戻してくれるの?くれないでしょう?

 

だったら、改革後の旨味を先に与えてくださいよ。そうなるように改革しますと続けたら?政府の答弁を聞いていると上手く行きそうな気がしてこないからみんな反対してるんでしょ?一度働き方改革が法律化されたらかなりの長い時間変わらないのだから、そんだけ良い仕組みなら仕組みのうまい汁だけまず期間限定で味合わせてよ。

 

長期間維持される制度が本当に良い制度で、しかも国の税収も上がる方向に進むのなら、長期間の時間的優位性で取り返せるでしょう?3~5年分の収益くらい。ガンガンお札刷ったらいいじゃない。日本は基軸通貨の一つなんだから。日銀も喜ぶっつうねん。

 

 

円安にしたいんでしょ?

 

 

いま、円高に振れてるから丁度良いじゃん。

 

最低賃金倍にする分、ドーンとお札刷って、準備して試しにやってみたら?民主党が政権とったときみたいなひどいことにはならないよ。だって政府はそのままだから。試してみないことにはもうどうにも動かないところまで来ている話だと思うから、国民に計画を立て、説明し、やってみて上手く行ったら次はこうしたいとビジョンを掲げたらどうかね?

 

その方が国民もあーじゃ、こうじゃ考えずにやりやすいと思うんですけど。