トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

日本の品質神話は崩れ去ったのか?

弁護士らが調査した各社の報告書だ。「品質」を最大の強みにしてきた日本のものづくりのイメージとはかけ離れた実像が表面化した。

各社は老朽化した設備で検査を続けていた。約10万台のリコールに発展したスバルの群馬製作所(群馬県太田市)の検査建屋は1960年代に建てられた。日産の栃木工場(栃木県上三川町)の排ガス試験室の空調機も77年に設置されていた。

日産は連結売上高のうち6割、スバルは7割を海外で稼ぐ。稼ぎ頭の海外を中心に新規投資を振り向ける一方、国内工場は改修に改修を重ねて運用してきた。経済産業省によれば、新設からの経過年数である「設備年齢」は大企業で90年度と比べて1.5倍に増えた。

人への投資もおろそかになっていた。日産は経営危機に陥った99年以降、カルロス・ゴーン現会長の指揮下でリストラを断行し、「国内技術員が人手不足に陥った」(報告書)。

人手が足りず、納期に間に合わせるために不正を繰り返す。KYBの検査員は延べ8人、一時は1人で作業にあたっていた。「基準に満たない製品を分解して正しくするのに5時間かかる」(カヤバシステムマシナリーの広門茂喜社長)が、人的な余裕がなく改ざんに走った。

日本の製造業は国内工場を「マザー工場」と位置づけ、現場の“カイゼン"で生産効率を徹底的に高めて海外工場にノウハウを移転してきた。だが、労働コストが安い新興国に最新鋭工場ができると国内の競争力が低下。ベンチマークの海外工場と比べられ、国内生産が消える危機感が現場に芽生え始めた。

 

 

日経新聞記事より。

 

日本の品質神話は崩れ去った訳では無い。

 

製造業を含め、発展が停滞しているIT産業ですら、日本人の感覚で品質を確保する能力はいまだ、世界のトップクラスを譲っていないと私は思う。そもそも、下流工程をお客様とするという日本独自の品質認識は他の海外の国では育たない日本独自の利点だからだ。何度もこの日記で言っているが、『もし、中国が日本の品質力、日本人的配慮を獲得したら、圧勝で世界一になる。』これは本当にそう思う。そのくらいいい加減だし、機械的に管理しないと簡単に嘘もつくし、手抜きもする。これは程度の差はあれど中国に限ったことではない。日本以外はみんな同じ。唯一例外はドイツかな?

 

新聞記事にもあるが、単純な海外競争力と、そもそも日本のマザー工場をベンチマークテストするからいけない。そもそも日本の工場はほぼほぼ海外の製造が多くなった段階で、生産拠点という使命を終えているのだ。

 

その使命を終えた工場に設備も古いまま、同じ仕事をさせている経営幹部が私に言わせればバカなのだ。

 

日本の工場の使命はマザー工場なのだと位置づけ、もっと新しい試みをどんどん進めればいい。AIの導入やIoTの導入で古い工場などぶっ壊して新しい考え方の新設工場をどんどんスクラップ&ビルドすべきだ。

 

向上の耐用年数は普通なら30年。長くても40年か50年。この度の問題は1970年代に作られた工場で50年近くたつのにそれを維持しながら、品質改竄した訳で。

 

なら、逆手にとって、だましだまし、40年は設備を維持できる事が分かったのだと開き直って、新しい事を始めてみるのだ。耐用年数40年の消耗品だと思って、マザー工場らしく、生まれ変わればいい。

 

それこそが、日本の品質を維持しながら、海外のクソベンチャーの上前を跳ねる最善手だと私は思う。

 

ITベンチャー楽天ソフトバンクの社長が偉そうな事を宣っているが、私はそうは思わない。彼らは例えば楽天は『ITエンジニアを日本で育てるのは大事だが、他から持ってくる事も競争するには必要。』と言っている。そりゃそうだろう。日本のエンジニア数に対し、ただ単に数だけで、中国は100倍。アメリカは30倍人数がいる。日本のエンジニアが仮に一騎当千だとしても本当に1000倍の能力が無ければ勝てない計算。しかもエンジニアとしての質は韓国やインドにかなわないと来てる。

 

そりゃ、経営幹部からしたら待ってられないだろう。

 

でも、だからと言って私は日本に絶望も、品質神話が崩れたとも思わない。

 

日本は島国根性があって排他的と思われているが、決してそうではない。どうやって鎖国された日本が急に開国されて、明治維新をへて急成長したと思ってるんだ?昨日までチョンマゲ結ってた人たちが、海外の来賓招いて舞踏会なんぞ毎晩やってたんだぞ?

 

それを国単位で当たり前だと思って、教育すら180度変貌した。

 

それが日本の特徴。排他的なのと革命的なのは日本の場合、表裏一体。あっという間にひっくり返る国民性なのだ。じゃなきゃ、100年以上文明が遅れていた日本が、世界大戦後にあっという間にアメリカを追い抜ける変態力を獲得できるとは思えない。

 

だから、日本の品質が神話になるのはこれからだと言いたい。

 

崩れたのではない。これから、これらの出来事の反省を踏まえて、いよいよ神話になるのだ。各国が想像もできない新たな工場、もしかしたら、工場という言葉すら当てはまらないようなものができるかもしれない。そういう新しい事を生み出す。それはまだどの国もどんな人も管理したこと無い、改善したこと無い領域だ。今まで『カイゼン』が世界共通語だったように、新しい工場を生み出し、新たなマザー工場として、復活した時こそ、日本のモノ作りが、真に品質神話となる時だと私は思う。

 

だから、切に願う、今の言語教育を見直して、更にアホなサクランボ計算辞めて、とっとと超絶詰め込み式の昭和の教育に戻してくれ(笑)

 

言語はもう文法よりも先に言語的恐怖心を払拭するのが先!兎に角、間違っても何でも話す!喋る!赤ん坊が言い間違えて、目くじら立てる大人は居ないでしょう?同じこと。英語を始めたばかりの人は赤ん坊なんだから、間違いを恐れるな!そして間違いを必要以上につうか、指摘しなくてもいいくらいの程度で許容する言語教育にすべき!そしたらガンガン喋って驚く速度で成長し、言語を習得する。

 

世界的な調査では世界4位の生産性と賢さを持つんだろ?日本人は。

 

もっと、良さを引き出す教育を進め、無駄な事は省け。まだまだ稼げる国に日本は成れる。国際化もボタン一つ架け替えるだけで劇的に変われると私は信じている。