私もドイツへ来た1990年ごろには、サービスの悪さについてしばしば腹を立てていた。だがこの国に長らく住んでいるうちに、「ドイツだけでなく、日本から一歩外へ出るとサービスは基本的に悪い」という考え方が身についてしまった。いくらじたばたしても、他人の行動や考え方を変えることはできないので、自分の感受性を変えたのだ。サービスに対する期待度を下げると、スーッと気持ちが楽になる。私の態度について、「悪いサービスの前に降伏したのか」とあきれる人もいるかもしれないが、このほうが精神衛生上、メリットが大きい。
(中略)
私がドイツ人から高い水準のサービスを期待しないもう1つの理由は、サービスが未発達である背景に、彼らの強烈な個人主義があることを知っているからだ。
ドイツ人の店員は客に対してへりくだらない。客に向かってペコペコせず、つねに堂々としている。ドイツ語でサービスに相当する言葉はDienst(ディーンスト)である。この言葉の動詞はdienen(人に仕える、サービスをする)だが、派生語にDiener(従者、下僕)という言葉もある。つまり、ディーンストという言葉は客との目線の違いを感じさせるので、個人主義が強いドイツ人には聞こえがよくない。誇り高きドイツ人たちは、人に仕えること、サービスをすることが得意ではないのだ。
さらに、ドイツ人は日本人ほど他人の感情を重視しない。感情よりも規則や理屈を重んじる。ドイツ語ではこういう人のことをコップフメンシュ(Kopfmensch=頭を優先する人、感情よりも理屈を優先する人)というが、この国にはコップフメンシュが多い。
↑
週刊東洋経済記事より。
以前、別の形で日記に書いたかもしれないが、日本ほど気の利いたサービスは一歩海外に出てしまえば絶対に提供されないと気が付くべきだ。
そう。
絶対にだ!
日本の様にお客様を先々まで予測して御持て成しする様な痒いとこまで手が届くサービスは基本的に世界に存在しない。あったとしてもそれはオプションで別料金になる事が多い。
飲食店から、ホテル、ガソリンスタンドに至るまで、これらはすべてのサービスに当たり前のようについて回る。嘘だと思ったら、どの国にでもいいから海外に行ってごらんなさい。
一番はトイレを見てみると言い。日本のサービスが如何にありがたいかがよーくわかるだろう。記事はドイツの事を書いているが、筆者も言っている通り、ドイツに限らず、世界どこに行っても、日本以外はおんなじ扱いだ。