第1は、日本とイランとの2国間関係において。日本の首相が41年ぶりにイランを訪問。そしてイランの最高指導者と初めて会談しました。1983年に安倍首相の父である晋太郎氏が、ハメネイ師と会談していますが、同師は当時大統領でした。
第2は、米国とイランとの緊張を緩和するという役割において。あまり報じられていませんが、ハメネイ師は安倍首相との会談の冒頭で、「あなたとは話しましょう」と語っているのです。これは「安倍首相を仲介とする間接的な対話に応じる」ことを意味していると思います。
ハメネイ師はかねて「米国とは交渉しない」という意向を明らかにしていました。なので、直接対話を拒否したのは新しいことではありません。また、一国の最高指導者を30年にわたって務めてきた人物の信念を、1回会っただけで変えられるものではありません。それよりも、間接対話を否定しなかったこと、仲介者として安倍首相を認めたことが重要です。「初めの一歩」として価値があると考えます。緊張を緩和するには対話をしないとどうにもならないのですから。
↑
日経ビジネス記事より。
色々、安倍首相が言われているが、私はこの記者と同様に評価したい。
なんでもそうだが、意固地になっている相手が、誰か仲介者を挟んだとしても、話そうという気になっていることが大事。話をして、聞いてみない事には解決の糸口すらつかめない。対話こそ不可能を可能にする第一歩だ。
対話さえできれば、戦争を回避することもできる。実弾が飛び、血が流れるよりも、例え一時激しい論議になったにしても、話し合いで解決できる方が何千倍も正しい。命を懸けて戦争する時代はこの21世紀を最後にしなければならない。
ましてや、日本は平成を超えて、令和になったのだから、令和の初めに対話から糸口をつかめたのは評価に値する成果だと思う。