海外で今後も積極的に出店できるという自信がついてきた。6月時点で台湾18店、アメリカ21店を展開しているが、それぞれ黒字化しており、手応えを感じている。日本の人口は減っていき、これからは海外に重点を置いていかなくてはならない。海外展開をより加速していくうえでも、優秀な人材が必要だと判断し、今回の募集に至った。(編集部注:インタビュー後の7月4日、アメリカ子会社のくら寿司USAがナスダック市場への上場を証券取引委員会に申請したと発表した)
もう1つは将来の幹部人材を獲得するということ。目先の売り上げや利益、株価に一喜一憂するのではなく、一番大事なのは将来への投資だ。そういう意味では、まさに今がタイムリミットだと思っている。
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週刊東洋経済記事より。
今回、くら寿司は新卒を含めた幹部採用として26歳以下の求人に年収一千万円で最大10人程度の採用を打ち出した。
その内容が、如何にも日本企業っぽくて、ショボいのだが、最初はこんなもんだろうと思いながら見ている。
TOEIC800点が目を引くぐらいで、簿記三級とか、そのつもりで必死にやっている人なら十分クリヤーできるレベルの選考資格。正直、外国人労働者で日本にやってきている人の方が、この程度の資格を持っている可能性すらある。
でも、一石を投じていることが、この採用の最も特筆すべき点だと考える。
くら寿司経営陣は言う。海外で展開できる自信がついてきた今後、少子高齢化する日本では売り上げのパイは見えていると…。
全くその通り。
成長しようと思ったら、日本だけに収まらず海外の顧客獲得が、最優先事項の一つ。そうならないと正直企業の成長はもはや望めない。
したがって、海外と商売が可能な人材の確保が、当然優先課題になる訳で、その中で果たして、語学力などのスキル面を持っていたとして、実際に海外で働いてもやってゆくというメンタル面も持ち合わせている若手労働者がいったい何人いるだろうか?
各言う私の所属会社でも、元々新卒採用時に海外赴任有りで取っているにもかかわらず、海外行かない、行きたくない奴が後を絶たない。それこそTOEICで900点の秀才がいるにもかかわらずだ。
したがって、私はそういう海外でも、やってゆく!というフロンティアスピリットをもっている26歳以下のやる気のある日本人を取ろうと思って、くら寿司がやっている事は悪い事ではないと思う。
むしろ、そっから先に稼いでくれることを思えば初任給年俸一千万など安い買い物だ。