トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

ユニクロの事

ユニクロのブラック加減を東洋経済が叩いたらしい。

『仕事は多いが、残業には上限がある。こうした矛盾を一身に背負うのが店長だ。同社は店長を「独立自尊の商売人」であるとして、労働時間管理を不要とする労働基準法上の「管理監督者」として一律に扱っている。そのため、そもそも店長にはサービス残業うんぬん以前に、残業代そのものがいっさい支払われていない。』


だそうだ。


儲かっている会社はやることが違う。多かれ少なかれこんなもんだ。WinWinで社員も会社もいい関係で儲かっている会社なんて無いのだ。だからもっと労働基準監督署に頑張れとかそう言う話ではない。今回思ったのは、そう言う会社に縁が有って入っちゃっても、何とかする『しぶとさ』を見に付けるようにちょっと考えてみようって事。


そもそも大前提として、労使ってのは折り合いが悪い。経営側は安くこき使いたい。労働側は楽して儲けたい。これがせめぎ合うのだから、折り合える訳が無い。だから労働基準法なる法律を決めて『決められない事を決裁する』のである。話し合いで合意できないから法の下に判断させる訳だ。曰くどっちに分があるか。


この前提に立って、ユニクロの件を見る。労働側の意見はもっともだ。みなし管理職のような待遇で、ろくな権限も無く薄給で長時間働く。大変だし、病んでしまう人もいるだろう。でも、ここにたどり着くまでいくつものフィルターがあったはずなのだ。就職活動をして、まがいなりにも自分で選んだ会社に入社したのだからきっと、彼なり、彼女なりの『勝算』が有ったはず。でも駄目だった。駄目だったのにすがり付いて、残っているから擦り切れる。


では直ぐやめるというのか?


違う。折角だから、今後の参考に自分の能力の足しになる仕事や関りが無いか俯瞰してみてはいかがだろうか?どうせ一生残る仕事でも無し、達観して仕事に望むのもアリではないか。自分も血を吐いて倒れるような職場にいたので、そう言う状況に追い込まれた時の苦痛や大変さは少しは理解できると思っている。逃げるのは早いに越したことは無いが、逃げる前にせめて何かしら自分なりに『戦利品』を得てはどうかという話。


それを経験として次を決める時は、もしもヤバイ職場だったらどうやって撤退するか?を意識して就職活動するようにしたほうが良い。結局、討ち死にするのは『万が一の撤退対策』が出来てないから、退却時期を見誤るのである。こうなったら『逃げる』というのは戦が始まる前に前もって決めておくのが吉だ。それが、給料がいくら以下になったら辞めるとか、海外赴任を言い渡されたら辞めるとか、いろいろその人、本人の『条件』があるだろうが。


私が決めているのは過労で倒れたら辞めるである。


この見極めは難しい。下手をすると倒れる頃には本当に過労死してしまう可能性があるからだ。ところが私は本当に過労で倒れて、死に掛けた経験があるのでどうなったらヤバイのかを身をもって知っている。だから倒れる前に逃げられる自信がある。私の戦利品はこの引き際判断の技能を手に入れた事だったのかも知れない。