トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

食べて行けない

生活保護受給者が働く意欲を無くして就業しない流れがある。


まだ働く事が可能な世代、20〜50代の生活保護受給者が需給される年月の経過に伴って生活保護状態になれてしまい就業意欲を無くしてしまうという問題だ。社会保障費の増加が破滅的になっていく事が予想される昨今、生活保護受給者及び需給予備軍に対して世間の風当たりが非常に強くなってきている。


やれ現物支給してお金を渡すなとか、需給基準の厳格化を行なうとか。


自治体としたら『生活保護費』として『支出』と見ているからどうやったら『削減できるか?』という視点でものを見ているので結構血も涙も無い結論が機械的に出てくる。

でも

受給者側から見たら『最後のセーフティーネット』であり、打ち切られるか、受給されない場合は『死』が現実味をもって迫ってくるという現実がある。



じゃあ、実際はどうなのよ?と中身を調べてみると、パチンコに生活保護費を使っていたり、生活保護世帯よりもワーキングプアー世帯の方が収入が少なかったりと人情的に『他人の税金で食っている』人達に厳しくなりたくなるような情報ばかり目に付く。


人情としては納税者のかなりの人達が、『なんでこいつらを生かしておくために私達が苦労しなきゃいけないのよ!』と思うだろう。明日はわが身だとそういった人達に説いて回っても、それは受け入れられないだろうし、きっと彼らには想像もつかない。だって今は安定した生活がある人たちだから。そう言った生活が送れないのは『自己責任である』というのがそのよりどころだ。


でも考えて欲しい。リーマンショックが引き金になって世界金融不況が起きて少なからずその煽りを食って職を失った人たち。これは自己責任だろうか?もっとさかのぼって、戦後生活保護が誕生した時、戦争によって引き起こされた貧困は自己責任で何とかしないといけないものなのでしょうか?


根本的に生活保護憲法に規定されている通り『健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』とのままにお金で支給するならばその『使い方』まで口出しするべきではない。例え遊興費に使われたとしてもだ。医療費の無料も医療機関の収入源になっている側面がある。生活保護受給者の医療費は原則無料で政府が負担するため必要無い薬を大量に出して保険点数を稼いでいると言う。さらに受給者はその大量の薬を闇で売買して現金収入を得ているとの事。


これはもはや犯罪で受給者と需給するしないの問題とは別に裁く必要がある。


私は、生活保護の需給に関してはこう考えている。

1.需給基準はあくまで生活できる環境にいるかどうか。原則必要な人には満遍なく受給されるのが筋。

2.需給内容が現金だけなのか、現物支給も含むのか?は論議が必要だがそれは憲法の原則にのっとるべきで『経費』を理由にするだけなのは問題がある。

3.ワーキングプアとの比較と納税者への配慮という点は年金制度と税制度とからむ問題なので社会保障と勘案して制度を変えて対応すべき。


その為に具体策として受給者にならなくてもすむような1.就業支援組織の充実。2.税制を含めた社会保障制度を変える担保として日本版ベーシックインカムの導入が必要だと思う。


自己責任だから『淘汰されて当然だ』という考え方には賛同しかねる。どれだけ護って配慮しても結果的に淘汰されてしまう『個人』や『世帯』は必ず出る。それをあえて増やすような事をするのが本当に『健康で文化的な最低限度の暮らしを営む権利』に抵触しないのか疑問だ。


野放図に生活保護費を出せば良いとは言わないが『お金』の側面だけで生活保護の話を左右して良い話ではないと思う。それこそ一箇所を改革すれば何とかなる問題では無いのだから。