トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

教育改革には大学再編が不可欠!

40代後半のフリーター経験者の4割が大卒・大学院修了者であることが、労働政策研究・研修機構(東京・練馬)の2016年の調査で分かった。11年の前回調査より13.4ポイント増加し、高学歴化が鮮明になった。担当者は「資格取得などのため一時的にアルバイトなどで生計を立てる『ステップアップ型』が増えているようだ」と分析している。

東京都に住む25~34歳の男女8千人を住民基本台帳から無作為に抽出し、16年8~10月に郵送などで調査。過去3回分の調査対象だった25~29歳の回答(1256人分)について分析した。

 大卒・大学院修了者の割合は01年の11%から増え続け、16年は40.6%となった。研究担当者は、大卒者が増え、労働市場での価値が下がっていることも影響しているとみている。

 一方、高卒は01年に43%だったのが16年は18.7%に低下した。専門学校・短大・高専卒は16年が24%で、これまでの調査では2~3割台で推移している。

 

 

日経新聞記事より。

 

この後、記事では『だから国はキャリア形成のための補助を国が高学歴者に施策として行い選択肢を増やそう!』と締めくくっていた。

 

バカも休み休み言え!

 

そうではない。

 

良く考えろ。

 

世界各国の名門大学に私立があるか?

 

ハーバードやMIT、ケンブリッジや精華大学、北京大学、どこもかしこも最高水準の学府は全部国立、公立だ。

 

なぜか?

 

そもそも大学は知の殿堂であると同時にその国屋台骨を作る国家の根幹たる人材製造所の側面を持つ。日本でも以前は旧帝大がその役割を担っていた。

 

今はどうか?

 

そんな事は誰も思っておるまい。

 

どこぞの有名ジャーナリストの方が自分が東大に行きたいと言ったら、親父殿がこういったとか『お前は官僚になりたいのか?』と。

 

その通り、東大の優秀さは国の屋台骨を支える類のもの。京大は同じ国立にも関わらず、それとは真反対の一見、国には役に立ちそうもないトリッキーな人材で構成されている。でもこれは意味がある。同じ個性に偏った集団は一つの変化で絶滅しやすい。これは進化の過程を見ても自明の理。

 

ならば、頂点を極めるような優秀な学徒が二種類の傾向別に教育訓練されてゆくのは多様性確保には非常に有益だ。

 

ここで問題が。国立大学ってそもそも国の税金で運営するんだろ?数が多いと当然、一校にかけられる金に限界があるよね?

 

前にも言ったが、少子高齢化で若者の数は今後30年減り続ける。間違いなく。なぜなら、もっとも人口のボリュームが多かった団塊世代が60以上になり、今その最大勢力第二集団だった団塊Jrが出産適齢年齢を過ぎたからだ。(32歳。高齢出産は35歳から)

 

以降、それよりも激減する世代しか続かない。

 

私が小学校の頃は小学校ですら、7クラス下手すると10クラスあった。今は小学校なら1学年5クラス以下だ。ザックリ半分になったと思って体感的には間違いない。

 

それが、大人になった時に爆発的に人口が増える施策がすでにあったとしてやっと人口がプラスに転じる。ほら、間に合ってないでしょ?今の小学生が、独立し、収入を得て結婚できるレベルに成熟するまで20年でたりますか?2030年は12年後ですよ?

 

もう、戻らない時間の針はとんでもない所を回っているのだ。

 

私立は国の権限で人員削減を行える所では無い。一企業だから。

 

でも国立はどうか?国の権限で形を変えられる。

 

2030年以降の人口ボリュームに合わせて、大がかりな再編を行い集中出来る資源を集中した精鋭大学に絞るべきだ。その代り、設備の拡充と反比例させて学費を劇的に補助してやればいい。優秀な学生が国立を一斉に目指す流れを作った上で、私立の自己再編を促す施策を打つ。

 

これは簡単で、大学生の学力レベルを縛る一斉テストでも作ればいい。

 

日本の大学は入るのは難しいが、出るのが簡単。だから、大学4年間遊び倒して馬鹿が増える。これに一定の歯止めをかける。現在、奨学金は余程の理由が無ければだれでも、借金型の奨学金を受けられる。これを全国一斉テストの成績次第で、免除するとか、新たに無償の奨学金を受けられるとかの制度を導入すればどうか?

 

その代り、一定の成果を認められない学生には学術以外の道を選択肢に入れてもらうような施策を打つ。大学を首にするのではなく、例えば専門校や職業訓練校への編入だ。早い段階で、収入を得て独立する方へ舵を切りやすい様に変える制度を作る。これはニート対策のつもり。

 

ニート化してから立て直すのは難しい。コストもかかる。ニート化する前に防ぐのが最良。

 

そうやって体制が再編された国立大学が誕生すればおのずと少子化のお蔭で私立は淘汰されざるを得ない。こういう流れを国が政治の力と行政の立法の力で作り出せばいいと私は考えている。そんなお金を出せるのは国だけだ。

 

技術立国であるこの日本は他のどの先進国以上に人の教育で未来が決まる事を危機感を持って、考えなくてはいけない。

 

考える事は常に単純だ。

 

自分の後輩を、自分の子供たちをどうやったら、自分よりも優秀な人材に仕上げられるか?これだけを考えればいい。

 

その為に必要な事は何なのか?これだけを考えればこの国は簡単に変えられる。