河合塾マナビスでは2012年4月に入社した新入社員の多くが1年半以内に退職した。「入社前のイメージと違った」「やることが多くて大変」。現実の仕事の厳しさに、仕事を投げ出す若者が続出した。そこで始めたのが指導役となる校舎長の意識改革だった。押しつけ型をやめ、耳を傾けて信頼を得る。「新人が育てば仕事が楽になるから」。研修で強く意識づけた。
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今の50代以上の人が聞いたら『今の若者はなっとらん!』『若い頃は修行だと思って、石の上にも三年だ!』とか言われそうな内容だ。
埼玉県久喜市の校舎長は掃除の仕方など細かいことでも意識的に若手の意見を聞く。入社2年目の部下、は「上司が否定から入らず、理由を説明してくれるので嫌な業務でも頑張れる」。15年4月に同社に入社した24人はまだ誰も辞めていない。
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もう涙ぐましい。これ新入社員を教育している校舎長は実は20代後半の方ですよ。20代前半の新前を20代後半の駆け出し社員がここまで手取り足取り指導し、説明し、あまつさえ励ましを送る。もう私の感覚で言ったら、異次元クラスです。
昔は有り余る大量の人員を鍛え上げて、更に篩にかけて『生き残り』を育てれば良かった時代だったのかもしれない。出世争いも、蹴落としが日常で大勢が必死になっていたのかもしれない。
でも時代背景がガラリ変わって、そもそも人が半分になってどんな資質や性格の人材も使える戦力に育てないと間に合わない時代に突入したので、考え方を根底から変える必要がある。
つまり、極端な話、会社組織を維持発展させるために最低限必要な人材数を確保することが現状出来ない時代に突入したと言うことだ。潤沢な資金と待遇を持って、ごく少数の希少人材を悠々採用可能な大手企業は別にして、中小零細はそのスペックからして疑問視されるようなレベルの人材を教育訓練し、会社の維持発展に寄与できる精鋭に育てなければ企業として成り立たないという事態が発生しているのかもしれない。
派遣とか正社員とか言ってる場合じゃない。
優秀な人材は適正価格で積極採用しないと大手に根こそぎ持ってゆかれる時代になったのではなかろうか?
黒字倒産なんて経済成長著しいバブルの頃あったけれど。今後は人手不足で倒産なんて笑えない事態が出てくるのかもしれない。