トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

ばら撒き賛成〜!

与党の景気対策に対し野党サイドから『バラまきだ〜!』などという意見が寄せられておりますが。『ばら撒き賛成ですがなにか?』って事です。むしろ、民衆にばら撒くならガンガンばら撒いてくれって話です。つうか、自民党一党独裁体制のときに実際ばら撒いていたのは地方自治体な訳でして。そもそもばら撒いている対象が違う。それに定率減税が景気刺激に有効なのは『失われた10年』で行われた定率減税の成果をみても明らか。銀行が軒並み公的資金を投入されて再生にいそしんでいたとき其の収益を押し上げたのは一般預金者たちでしょう。貯金するにも物を買うにも使う金が無ければやりようが無い。そこに減税処置を施して隙間を作ってやる訳です。

ただし、ここで注意しなければならないのは2点。


1.減税した財源はどこから確保するのか?
2.減税分が消費に回る体制をどう作るのか?

2点がきっちりかみ合わないと折角作った余裕も経済をまわす推進力にはならない可能性がある。現在の経済状況はインフレでもデフレでもない『スタグフレーション』の状況。物価が上昇するのに収入が増えないという緊急事態だ。しかも生活必需品から値上がりが相次いでいる。ばら撒きと批判するが、インフレなら収入も上がるのできついことに変わりは無いがやりくりは出来る余地がある。デフレなら物価が安くなるので節約すれば何とかなる可能性が残る。だが!給料は下がっているのに物価が上がればガンガン余裕が切り崩されついには生活すら出来なくなる。破綻するのは簡単だ。比較的財政調整が簡単な独身世帯ならまだしも生活コストが高い家族世帯では切れないコストが多い。食費や養育費なんかはその代表例だろう。

この状況で、定率減税などの対策を打たなかったら、それこそ消費税を今すぐ20%台に引き上げでもしなければ財政は立て直せない。年金の破綻もありうる。だって財政出動しても年金は確保しますって宣言してんだがら日本政府は。今回の定率減税は期間付の法案である。前回は『景気が良くなったら』ってくくりがあった。今回はいつからいつまでっていう『時限処置』ここは大きな違い。なぜか?政府も馬鹿じゃない。この定率減税はあくまでも付け焼刃の手段で根本的には内需の拡大と経済構造の改革なくして収益の上がる国に変換は出来ないと踏んでいるからだ。ただ構造改革には莫大な費用がかかる。今までの仕組みを変える必要があるから。

諸外国の原材料高にもたえられ、サブプライムローンのような金融危機にも対応できる自己資本比率の高い国をめざすなら今、其の仕組みを作る基礎を築くチャンスである。日本には変えられる場所がいくつもある。まだまだ儲かる国になれる可能性がある。そのためにコストがかかる。設備投資的な。このイニシャルコストが今回の『定率減税』だと私は思っている。

この経済復活にかけるキーワードは


1.環境
2.農業
3.バイオテクノロジー

だと思う。工業や化学はもはや頭打ち。ITはそれこそ海外に出し抜かれている状況でうまみが無い。過去にgoogleとかそういった発想の発明が出た為しがない。であれば『もの作り』系の発明なら十分勝負になる。日本が得意なのは小型化と効率化の技術。そして発想の転換である。この三つは環境、農業、バイオの全てに必要かつ応用可能だとおもう。大きな意味では全部バイオだけどね。

さて、ここで与党に言いたい。定率減税の先に何を考えているのか?今回の総裁選そこが見えない。申し訳ないが民主にはそこまでのビジョンが見えているとは思えない。