安倍晋三首相は23日、横浜市で日本青年会議所会頭と公開で対談し、2020年施行を目指す改正憲法に関し、秋に召集が見込まれる臨時国会の衆参両院の憲法審査会で、与野党が改憲案を積極的に提示し、具体的な議論を進めるべきだとの認識を示した。「憲法審査会でただ単に反対するのではなく、(各党は)自分たちはこう考えているという案を持ち寄ってほしい」と述べた。
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いやいやいやいや、だから安倍首相さんよ!
憲法を変える必要はないってのは『反対』表明になるんじゃないの?
なんで、憲法を変える事が前提な話してる訳?そっちの方がおかしくない?70年も経っていれば、時事的状況は確かに変わってきているかも知れない。これを改憲論者は良く言う。対し、ドイツ憲法は年がら年中とは言わないが、何度か憲法改正を行っているから。
これがまやかしだっていうのだ!
そもそも憲法ってのは何処の国でも古い!
フランスの憲法なんざ、ナポレオンの頃から変わってない条文が普通にある。200年前だぞ?なんでそんなことが起るのか?そりゃ簡単だ。憲法はそもそも刑法やら民法の様に細かい規定が無い。無いと言うと語弊があるが、ほぼ意味は通じるくらい無い。なぜか?それは国の有り方を理想論ぶち込んで作った条文だからだよ。
例えば、幸せになりたいと願った事をまとめた本があったとしたら、幸せの詳細は時代によって変わるだろう。例えば昔なら、農作物が育ちやすい時期に雨が降ってくれるのが幸せだって人もいただろう。現金が欲しいってのが幸せな人もいるだろう。地位や名誉が欲しいって人も、アイフォンが欲しいていう幸せを願う人もいるだろう。
紀元前の人類がアイフォンもらっても、何の役にも立たない。でも、現代人には幸せかもしれない。憲法が規定する理想論はそういう事。幸せの細かい定義が時代と共に変わっても幸せがある日突然不幸せには変わらないだろ?憲法を変える必要が長きに渡り無いのはそもそも憲法と言うのが理想論を組み立てた『国の有り方』を規定する条文だからだ。
正義と悪党は背景で変わる事が有っても、本質的な善悪はほぼほぼ変わらない。100万人虐殺したポル・ポトが一瞬英雄になることは有っても、虐殺と言う悪は絶対に善にはならない。結果、最後にキッチリ裁かれたじゃん。
だから、憲法何てそうそう変わる訳が無い。特に日本の場合、自分で作った憲法じゃないから、色んな世界的頭脳が寄り集まって、そこに日本人も加わって、理想のあらん限りを追及して突っ込んだのが日本国憲法だ。だらか、稀代稀に見る整合性をもって未だに文句のつけようが無い憲法に仕上がっている。片や自分で憲法を作っちゃったが為にある種の『雑念』が入っちゃったドイツ憲法は目が覚めてから、これやり過ぎだよねと改定する必要に迫られた訳だ。そりゃそうだよね。だってナチの独裁から脱却するための憲法だったんだから。
憲法の成り立ちからして西欧、欧米と全く違う立場の日本国憲法になぜ安倍首相は『改憲有りき』で話をするのか?到底理解できない。
良いから安倍首相は一回『未完の憲法』木村草太(著)、奥平康弘(著)を読んでくださいよ。
以下引用。↓
「憲法は国家権力を拘束し、そのことによって国民の自由を確保するものだ」
↑ 引用終り。
70年の長きに渡り、国民から憲法を変えろ!と論議が巻き起こらない事をもって、追認と取る方が合理的という対談の中で言及があるが、全くその通り。
何度も言うが、その憲法を変えたいって事は、変えた方が得する勢力がいるからだからね。しかも、変えて得する内容が、国民の利益になるのなら、大っぴらに宣伝するはずが、それをしないって事は後ろ暗い真の理由があるからだ。
本当に憲法改正が必要ならば、国民にこう言う良いことが有ります!是非とも憲法を変えさせてくださいって、判り易く説明したらいいじゃない。国民が賛同すればあっという間に憲法なんて改正できますよ。それこそ国会での論議なんて、待たなくていい。
それが出来ないのがもう面が割れてるって話。