トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

新型コロナ蔓延で思う事。

私はつい最近、(2019年8月)まで中国に通算6年2ヵ月間、駐在員として住んでいました。

 

その間、新型トリインフルエンザ、サーズ、マーズと本物偽物入り乱れて、混乱が発生していました。

 

トリインフルの時はメインで住んでいた江蘇省でも発生してしまいもう車で1時間くらいの場所で確か死者も出ていたかと思います。中国人はみんな楽観して、『まだまだ大丈夫!』と言って普通に生活していました。

 

スゲー生命力だと感心しました。全く病原体に負けない気持ちを持っているのだけでも見て驚きました。病は気からだなと(笑)

 

でも、今回は違います!みんなヤベー!ヤベー!と騒ぎになっている。もう中国のネット界隈では最新の汚染地図が毎日更新されて配信されています。

 

私が一緒に働いていた中国人の同僚たちも、かなり緊張感持って、日々を送っているようで、こうした方が良い!いや、こういう対策が必要だ!とガンガン意見を出し、感染しない様に配慮してます。

 

春節休暇で日本に帰国している駐在者たちも、戦々恐々です。まずは、中国政府の方針通り、春節が3日延びたようですが。中国へ戻る便の手配に昨日夜中まで中国サイドとやり取りしてる状況が私の微信にガンガン入ってました。

 

そんな状態なのを見て、私は複雑な気持ちです。

 

みんな、私に良くしてくれる先輩・同僚・上司・両親なんかは良かったね。今回中国に居なくて。助かったじゃないと、言ってくれます。でも、私は良かったと思えません。たまたま任務の都合で帰って来られたけれど。そうでない仲間が、これから危険地帯へ仕事の為に戻らなければならないのを知っているので、全く喜べない。

 

みんな家族がいて、仕事が有る身。たまたま自分が、置かれた今がラッキーだからと喜べるほど私は中国が軽く扱えない。中国駐在を経験する前なら、私の事を思って、『よかったね』と言ってくれる人たちに『そうだね。良かったよ!』と返していたかもしれない。

 

でも、今は違う。

 

一緒に同じ釜の飯を食った、日本人の同僚。中国人の同僚。そのどちらも、被害に誰一人遭わないで欲しいし、出来る事なら、自分も中国に行って何か役に立てないかと思ってしまう。

 

実際はクソの役にも立たないので行かないし、いきなり休みを取って行っても、日本の会社にも、中国側にも迷惑を掛けてしまうかもしれない。

 

「よかったね」の裏側にある優しさは紛れもなく私への善意なんだろうが、こうもこの一言で複雑な想いに駆られるとは想像して無かった。他の誰かもそうしているかも知れないが、私はみんなの無事を祈るしか出来ない。