トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

親の都合のジレンマ。

現在、会社の都合で、海外駐在中の自分ですが。

 

家族で中国へ駐在している同僚が居ます。

 

奥さんとお子さんが二人。合計三人の家族を連れて、自分を入れて4人で駐在地中国で生活している。

 

子供は二人とも、小学校へ通っている年齢で、こちらの国際学校へ通っている。英語で授業が進むため、英語と中国語(地元のお金持ちの子女が英語習得の為に編入している)と母国語日本語を使って子どもたちは生活している。

 

子供の語学習得能力は目を見張るほど高く、間もなく一年が経過するが、日常会話なら英語も中国語も十分ネイティブスピーカーと成り立つレベルに到達している。

 

で、ここからが問題。

 

最近子供たちが、外に遊びに行かないのだそうだ。二言目には「面倒臭い」「やりたくない」を連発し、それでも親が無理強いしようとすると「日本にいれば友達も多かった」「こっちは詰まらない」と文句を言ったり、泣いたりすると言う。

 

これは親としては切ない。

 

子供を養うためにはお金が居るので、多少の無理を押して、海外赴任を受け入れ、親子で駐在した。でも子供にはそんな事情は関係ない。彼ら彼女らはある日突然安定した環境から、海外へと生活環境を変えられてしまった。しかも、完全に親の都合でだ。

 

私には家族は居るが、今は弟も独立して、両親だから、こんな面倒は無い。奥さん子供では如何に面倒事になるのか。いや、面倒だから、結婚しないとか、子供要らないとかそういう意味では無くて。回避不能な大問題に直面する精神的負荷がとてつもないなと思った次第。

 

この話は旦那が同僚なのだが、色々自由な人なので、きっと異郷の地に一人単身赴任させるとろくな事にならないと、奥様に思われているのだろう。だから奥さんも付いてきた。ちなみに奥さん中国人。(中国人女性の嫉妬は怖い事が多い。ガチで浮気は鬼門。物理的に殺される。)

 

駐在対象部署に居たのが運の尽きではあるが、仕事を受けなければ、他の人が似た様な目に合う。単身赴任を選んだとしても、日本に残された家族は例えば夫の二重生活費を考えながら生活する事を余儀なくされるし。

 

夫がスケベ過ぎだったり、そこまで行かないにしても、奥様からすれば目の届かない所で悪さしていると思いながら、子育てするのは大変なストレスだろう。

 

旦那に愚痴るのも、いちいち国際電話したり、Skypeしたりと、ただ隣にいた旦那に愚痴を言う簡単な事が、一個作業を挟まないと出来なくなる。

 

私は単身赴任だから、自分の事だけ何とかなれば、大抵の事は何とかなる。日本に置いてきた年老いた両親も子供じゃないのだから、大抵の事は金で解決できる。仮にいきなり両親のどちらかが入院して、生活費の他に毎月10~20万必要になったとしても、1~2年なら軽く持ち応える。駐在期間はおよそ3年だから、駐在後、一年を過ぎれば不測の事態が起きても大抵何とかなるのだ。

 

両親が死にさえしなければ。

 

一番恐れるのは瀕死になる事。この場合、移動時間の都合で、死に目に会えない事が有りうる。今の所、比較的健康な両親なのでその線も薄い。

 

家族を持って、子供をもうける事はとても神聖で私にとって、羨ましい事だけれども、そのために、その大切な家族すら、大変な目に合わせてしまうジレンマを負う事になると思うと複雑である。

 

同僚である彼の悩みは尽きない。お小遣いは最小限(日本に居た頃より少ない(笑))で、すぐ尽きてしまうので、子供をお菓子買ってあげるから!とエサで誘い出す技も多様出来ない!(笑)

 

奥様曰く、中国の方が物価が安いのだから、お小遣いもそんなに要らないでしょう?との事。それを言うなら、生活費だって、日本よりかからないのだから、安く済んだ分を多く貯金出来なきゃおかしいだろ?って話になるはずなんだが、通っている学校が、国際学校なので、金持ちと付き合う分、湯水の様に出ていくのだそうだ。

 

いや、うち貧乏だから無理って、言えば正直に(笑)だって金ないんだから。それが、女房のあなたに課された使命だろ?(笑)って思うけど、そこはプライドがあるのね。旦那の付き合い上、生じる金銭にまつわるプライドは対象外な訳ね(笑)

 

こういうのを不公平と言わず何を不公平というのか私は合理的に納得できたためしがない。男女平等は良い事だが、こういうところもしっかり、合理的な証拠に基づいて平等にして事の平等だと思いますけど?(笑)

 

だから、日本では当たり前に行われている給料全額女房管理は根本的に間違っていると思ってる。そもそも、任せてる旦那が、楽だからとか、管理が上手だからとは詭弁で、本人の経済リテラシーが、壊滅的かつ非合理的だから、放棄したってのが、正しい認識だろ?

 

だから、程度が悪くなる可能性のある女房給与管理でも仕方が無いので喜んで受け入れます!ってのが正しい姿だ。出来ないことを他人のせいにするな。

 

一方的に任された側が、未来永劫完璧に仕事をこなすなんて事は相手が、機械かAIでもない限りあり得ない。人間は劣化する。チェックする機能を必ず挟まないと不具合が必ず出る。この財布任せます習慣はそのチェック機能がそもそも設定されていない。だから、不具合も調整、解消されないまま事が重大になってから、露見することが多く下手をするとそれが離婚などの破綻の原因に繋がる。

 

だから、複雑だよね。親の都合で子供を巻き込むと。いろいろ考えなくていいリスクを抱える。でも、一転、私はうらやましく思っている。そういう一人で生きていたら発生しえない悩みや、問題が、結婚し、子供をもうけ居ているが故に、二人で体験出来て、乗り越える権利をもっているのだから。

 

夫婦仲良くするのも権利、仮面夫婦を装うのも権利、子供と上手くやるのも権利、子供を統率するのも権利、虐待するのも権利だ。

 

ただし、乱用すると、生活単位が破綻するオマケ付き。

 

色々な困難も、困難を受ける本人次第で、それは人生の肥やしになるとするなら、一人の自分より、悩んでいても、二人以上いる彼の方が、きっと羨むべき立場だと私は思う。