トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

中国人は良く休む。タイ人はスゲー怠ける。でもこれって普通だと気が付いた。

近年、「未病」という漢方医学の言葉が、一般にも広まりつつあります。これは「病気になる前」の段階で予防、治療をするという考え方です。実際、身体の病気も心の病気も、なるべく早めに対応したほうが回復にかかる時間が格段に短いし、負担も軽いということがわかってきています。

一般の方が「なんだか調子が悪い」と自覚して医者のもとを訪れたときには、医者から見ると「かなり調子が悪い」状態であることが多いものです。特に、20代、30代の、若くて、仕事を一生懸命やっている人ほど、そういう傾向があります。

 

 

週刊東洋経済記事より。

 

東洋医学っつうか、漢方の考え方『未病』という事。病気になってないけど、病気の前段階という。

 

中国で有名な名医の三兄弟の話を皆さんご存知でしょうか?私はこれを聞いたとき目から鱗でした。

 

国中に名医と名高い三兄弟の末っ子の医者がいた。

 

ある日、皇帝様が、この三男坊の名医を呼び出して、尋ねた。

 

『お前は三兄弟の末っ子であるそうな。兄弟の中で誰が一番の名医なのか?』

 

ちなみにお父さんもそれはそれは名の知れた名医なんだそうだが、今は引退しているという状況設定。

 

名医の三男坊『皇帝様、一番の名医は長兄でございます。二番目の名医は次兄でございます。』

 

皇帝は意地悪な質問をしたのに、兄達を立てる三男坊に『兄弟に配慮して、なかなか徳のある名医だ。人間的にも、お前は名医に相応しい様だ。』と告げる。

 

それに対し名医の三男坊はこう答える。

 

『いいえ、皇帝様、それは違います。本当に私の二人の兄は本当に私よりも優れた名医です。』

 

『私たち三人は父より同じ手解きを受けて、それぞれ医療の道を極めました。ですが、残念ながら、私は二人の兄を超えることが出来ません。なのに私ばかりが、名医と呼ばれる。これは困ったことです。』

 

皇帝は謙遜を通り越して嫌味に聞こえ、なぜお前よりも兄が優秀だと言い切れる?と質問します。

 

彼はこう答えます。

 

『私は病気である人を直すことはできます。』『ですが、次兄は病気がまだ大変な状態になる前に治してしまいます。だから、患者さんは大したことはなかったと、病気にあまり気を使いません。』『長兄はその人の日常の過ごし方を見て、病気になる前の状態に病気の下を取り去ってしまいます。これでは本人も重大な病になる種を抱えていると気が付きません。それで、二人の兄たちは私より腕が下だと言われるようになってしまいました。』

 

『皇帝様、そのようなうわさ話にも、二人の兄は眉一つ動かさず、病気で苦しむ人が、少なくなるのは喜ばしいと自分の仕事を一生懸命に続けています。』

『これで、果たして私が一番の名医と言えるでしょうか?』

 

皇帝は唸ります。なるほど、それだけの名医が、埋もれているのは嘆かわしいすぐに二人の兄を召し出だして、国の為に尽くさせよ。と二人の兄が、有名になるってお話。

 

実際に二人の兄が、本当に名医だったのか、かどうかはともかく、未病という考え方が最も優れた予防医療だというのは中国では数千年前から常識である。

 

で、そのお陰かどうかは知らないが、本当に中国人は我慢が足らん!(笑)すぐ風邪で休む。頭が痛いの、おなかが痛いの気持ち悪いのと。大騒ぎ。足でも骨折したら、死ぬの生きるのの騒ぎだ。私は足を骨折した次の日から仕事していたわ!手も体も動くからな。いや、そういう自慢をしたい訳ではないが(笑)

 

しかも、病院にいい歳こいた大人が普通に親兄弟、友達と一緒に来る(大笑)これが、スタンダード!なんでもネットで一番寂しいのは一人で病院に来る人と言われている。日本の一人焼肉的な扱いだ。そのくらい、中国人は我慢が足らん。人間辛抱だ!のCMを覚えている昭和の生き残りからすればふざけてるのかこいつら?と思うこともある(笑)

 

タイ人はそのさらに上を行く。タイは労働者に有給休暇の他に診断書の要らない病欠九かを年間20日だか、30日認めている。なので、タイ人の男どもは怠け者が多いので、しょっちゅう色々理由をつけて休む。有給消化が出来ないなんて嘆く労働者はこのタイには恐らくいない。

 

で、日本だ(笑)

 

もう、ワーカーホリックなんてもんじゃないだろ?働き過ぎて死ぬのがデフォルトの民族ですよ。でもね。中国やタイの働き方は本当は当たり前のハズですよね?会社なんて、いくら属人化した業務があったって、その人が倒れればたとえ業務が出来なくても、他の人がその仕事に無理やり着かされるんです。そして、その無理やりついた人が死のうが、生きようが、出来るまでやらされる。できずに仮に死んだとしても、変わりが来るだけです。出来るようになるまで。

 

嘘だと思います?いいえ、日本企業では普通の事です。

 

だから、大手を振って、ヤバいと感じたら休め。自分が一線を退くリスクから考えたら、その業務が属人化しまくって、人に伝承し辛い類のものこそ、あんたが、倒れたらそこから先は死屍累々だ。未来の過労死を救うために今、あなたが休むべきだ。あなた以上のパフォーマンスを叩き出せる別の誰かがいないのなら、尚の事、休むべきだ。

 

未病のうちに治す!

 

企業を一つの生き物としたら、あなたが倒れたその瞬間から、大病スタートだ。あなたがヤバいときに休めるのはまだ病気が小さい時の治療。あなたが、パフォーマンスを落とさないように適宜休みをとれている状態が、病になる前に病の種を取り去っている状態だ。

 

この考え方はとても大切だと思う。

 

中国は色々問題もあるし、文句も言われるところがあるけど、私が個人的に大事にしている考え方は、あらゆる日本の文明化の種は何を隠そう中国から与えられた種が多いと感謝する姿勢を持つというところ。

 

漢字もそう。お金もそう。農耕や、武器、道具、陶器の作り方もそう。ゼロから1を作り出すのは難しい。1を中国から、たくさんの1を日本は教えてもらった。その恩は例え自分が直接受けたことではないにしても、根底として忘れてはならないと私は思っている。

 

人類はあらゆる地球上の動物の中で、唯一、報恩出来る生き物だ。恩を忘れたら、それは人間ではなくただの動物。牙も、強靭な爪も、肉体も持たない人間が、他の動物を圧倒して、組織化し、知恵も教育も継承できるのは中心に恩に報いるという感謝の気持ちがあるからだと私は思う。

 

その意味で、いろいろあるにしても、粘り強く諦めずに人と付き合う必要があると考えている。

 

未病について、思っている事でした。