トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

人を切るとは未来の可能性も切るということだ。

章男氏の経営の軸は、“人”にある。コロナ禍でも、雇用を死守する。人は“コスト”ではない。知恵を生み出す“改善源”だとして、リーマン・ショックのときも、日本はもとよりアメリカでもいっさい従業員に手をつけなかった。

「先が見通せないというと、一律に何割カットとか、そういうことを言い出す。当面の需要がないんだから、ハイ、工場をクローズして、働いている人は辞めてください……。トヨタの場合は絶対、そういう会社にはなりたくない」

章男氏は、人員削減によるV字回復には異を唱える。

「いまの世の中、V字回復がもてはやされます。雇用を犠牲にして、国内のモノづくりを犠牲にして、業績を回復させる。それが評価されるが、違うのではないか。苦しいときこそ、歯を食いしばる。それを応援できる社会であることが求められると思う」

その本質は、“人間経営”だ。彼ほど、“人”を大事にする経営者はいない。

 

 

週刊東洋経済記事より。

 

トヨタ自動車といっても、社長だけで回っているわけではない。トヨタの傘を着て、明らかに無茶な要求を出してくるトヨタの人も多い。実際にかかわった経験がある自分だからよーく判る。

 

ただ、それは組織が大きくなれば多かれ少なかれ仕方がない。問題は企業のトップがどんな理念で動いており、それができる限り浸透するように常に働きかけているかだ。

 

その一転で、豊田社長は社長就任12年を迎えるのに奢ることなく、正視眼で物が見えている方だと思える。

 

いつかコロナの渦は落ち着く時が来る。その時に反転攻勢するためにもこの難局を一緒に耐えてくれた社員が宝となるはずだ。うちの会社も正社員は切られていないものの、派遣社員は契約の更新をしないことになってしまった。

 

この悔しさは生涯忘れないだろう。

 

人は財なり、人財なり、と平時は平気で言ってた経営幹部が、いともあっさり人を切った。この出来事は絶対に忘れないし、必ず次に生かさなくてはならない。