中国の「2035プラン」の話をします。これは先日、習近平国家主席が北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長に対しても発言した、とされて話題になっていますね。
要するに、「中国は2035年にはGDPから何から何までアメリカを抜くという目標を立てた」、と習近平が宣言したわけですね。まあ、権力体制が固まったので、次の目標はアメリカを追い抜くということのようです。
私は中国から自分のビジネスを撤退させて10年たちますが、法律から何から何まで中国共産党の独断で、やりたい放題に変えられるのに嫌気がさして逃げてきた、というのが正解です。
先日の記事で、そのうち東京のマンションを中国の領土と言い出しかねない、と書いたところ、「領土の意味すらわかっていないエコノミスト」、「法律を知らない」、などというコメントまでいただきました。申し訳ありませんが、中国人相手に「国際法」などと言っている時点で、それこそが大間違いでありまして、ビジネスの世界では全く通用しません。中国国内では裁判にすらなりません。泣き寝入りしか方法がないので、大手企業でも例えばある大手建設会社などは1990年台から中国には一切かかわらない、という方針を決めています。
さて「果たして中国は2035年に…」ということになるわけですが、もうこれはコメントするのもばかばかしいわけでありまして、なぜなら中国の経済統計は共産党の目標に合わせるようにいわばねつ造されているわけでありまして、ソビエト連邦崩壊後、実際のGDPは公表の半分もなかった、ことを知っているエコノミストからすれば、こんなばかばかしい数値目標をいちいち本気で取り上げる気にもならんわけでありますな。
これに関しては、今は首相である李克強首相が2007年に「語った」話が伝えられています。この年、記念すべき第1回ダボス会議が大連で行われ、遼寧省の共産党委員会書記を務めていた(つまりホストだった)李克強氏はアメリカの経済界代表とのディナーに臨んでいました。
アメリカ側が「中国はこんな高い経済成長目標を達成できるのか」、と尋ねたところ、「あんたたち、中国の経済統計を本当に信じてるのか?」と発言したというのです。もちろんオフレコだったわけですが、不幸にも例の「ウィキリークス」で暴露された文書の中に、これが入っていてバレた、というオマケ付きの話なのであります。
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週刊東洋経済記事より。
投資銀行家『ぐっちーさん』が書いた記事である。
毎回、興味をそそる記事の最後にどう言う訳か競馬の予想で、記事を締めるのが習わしの経済記事。
面白いのだが私は競馬の類が嫌いなので、最後が消化不良になりがち。
さて、
この2035年問題はとても面白く拝見した。
中国で商売している自分らからすると全くその通りなのだが。残念ながら、その裁判すら行われない中国と商売するしかないしがない中小企業はその中から利益を拾うしかない訳でして。仕事相手を選べるところに居られる特権階級の話にしか聞こえないというのが私の印象。
ただ、私めも、中国国家権力には正直偉い目にあって来た事がある。これは盟友といえる職場の先輩を国家権力から守り切れなかった事も含めて、私自身も危うく討ち取られかけたのでそう言える。
わが師匠曰く『民衆のために牢に繋がれた人物は信用できる』との事だが、全くその通りで牢屋に1日でも、無実の罪で投獄されれば人生観が変わるというものだ。
さて、
人口統計から言っても、2035年の米国を追い抜く計画は現実感のない絵に描いた餅な訳ですが、そうなっていたのは今までの世の中で、AI技術が誕生したこれからは果たして上手く行くでしょうか?というのが私の問いである。
中国の教育レベルは日本のそれよりもはるかに高い。
中国出身のエリートが、東大京大を始めとする日本の高学歴学府に留学して学歴ロンダリングを敢行しているという趣旨の著作も最近読んだ。彼ら既存の中華エリートからすると東大京大なんぞいくらでも入学可能なぬるいレベルなんだそうな。
そのネームバリューが欲しいから留学もしくは入学しているだけで本当なら、本国の北京大学か精華大学へ行きたかったのだそうな。
そんなスーパーエリートたちが、日本の学歴を引っ提げて、日本人よりも流暢な日本語を操って、日本の大企業に入ってくる昨今。19歳の警官がちょっと怒られたくらいで先輩を撃ち殺す日本が勝てるのか?って話。
最大級中国が残念なのは彼らは効率を優先させるあまり、日本人が得意な整える。改良する。気を遣うということが一切できない事。最近一部のサービス業でそれらを実現したサービスが台頭しているが、まだまだ質の悪いメッキ状態。
国民レベルには到底定着しない。
2035年まであと17年。この世界は誰の思惑に一番近くなっているのだろうか?(笑)