トマの日記

忘備録、雑感、所感などを日記形式で書き綴る。昔はノートに日記を付けていたけれど、ノートを持ち歩かなければいけなかったので、ブログ形式でWeb更新出来る様に変えたのがきっかけ。

お荷物論とかいい加減やめませんか?

『銀行員のための教科書』というブログがある。

 

この方のブログはお金のお話(税金、保険、生活、その他)に非常に解りやすく、公の資料を参考に考え方を組み立てているので、共感できる論調の読み物だと思って楽しみに拝見している。

 

たまたま、某タレントさんの発言が炎上した事を受けて『年収890万円以下社会のお荷物説』にモノ申す形でブログが展開されています。

 

税制面から、理性的に筆者はお荷物説を否定しているのですが、私はそれ以上に例えば母子家庭、父子家庭の世帯が一般家庭と比べて年間たった50万円しか社会保障費の還元分が割り当てられていない事に驚きました。

 

理由はどうあれ、ひとり親の子供だろうと、両親そろっている家族の子供だろうと、将来国を支える側に回る国民である事は変わりありません。税金を納める納税者になる事を考えたら、より手厚く支援する事があったとしても、状況に応じた支援が足りていない事の方が、将来の日本にとってマイナスです。

 

そもそも、お荷物という表現が私は気に入りません。

 

誰にとってお荷物か?という話です。

 

税金を納めて、社会保障費の受益率が低いと偉いのですか?たまたま儲かっている所に当てはまっただけでしょう。それは自分の努力も有ったかもしれません。が、それよりも、所属組織や会社のパワーの方がはるかに上です。個人のちからで全体がひっくり返る様な事はまず有りえません。

 

起業家もたった一人で仕事をしている訳ではありません。社会インフラがあっての話です。そう考えると、他の私のブログ記事でも取り上げていますが、日本は子供の支援についてお金を掛けなさすぎます。

 

フランスをはじめとするEUの先進国はもっと片親世帯に手厚い支援をしています。だから後に人口もV字回復した訳です。未来、将来の事なんて、三日後のことだって誰にも解りません。ならば可能な限り、子供たちへの支援は行う必要があります。特に経済的に困窮する可能性の高い片親世帯には手厚く支援する方が望ましいはずです。

 

それを大メディアを通して、少なからず影響力のあるタレントが、「お荷物論」を持ちだすという事は非常に偏った見方を増長する可能性を高めてしまいます。特にこのネット社会では情報の拡散速度が速いので心配です。

 

もっと、将来を担う下の世代に希望を持たせられる話をしてあげられないモノかと思います。自分が、苦労したのだから、お前らも苦労しろ!的な方向性は広がりを欠きます。ダイバーシティ―が叫ばれる今の世界に於いて、多様性を受け入れて、(全部認めてくれとは言ってません!個々人色々な想いが有るのだから)広く支援する社会を築く事は必須の事柄になって行くと予想しています。

 

出ないと個人も組織も回らない時代にきっとなる。

 

そうなったときに役に立つ可能性があるのは今、支援を必要としてる側の子供世代だというのは疑いない事実です。どんなに自分が長生きしたとしても、次世代は子供たちに託す以外に無い。そこに投資できなくて何の大人か。

 

私は独身ですが、その為に出来る事は税金を人より多く納める事になったとしても、喜んで協力する覚悟があります。やせ我慢してでも(笑)それが、大人としての矜持だと思っているからです。