ファーウェイ(華為)がスマホ事業から撤退するらしい。
5Gの覇権を争うべく、アメリカと闘争を続けてきたが、アメリカ由来の技術の全てを禁じられて、肝心の半導体を入手できない、作れないと来ては最早、打つ手は無い。
最先端半導体市場から締めだされた格好になる訳だが、スパイウエアを仕込んでまで、アメリカのシリコンバレー発の技術を盗んで使おうという根性が結局良くなかったと私は思っている。
どうどうと正面から挑んで乗り越えればアメリカもこのような措置を取る事は出来なかっただろう。過去に日本が家電製品や車でアメリカから市場を切り取ったように。
ただ、集積回路(ICチップ)の界隈では結局、『人が作りこまれてないと高度なICチップを製造する事は出来ない。』と言われているらしい。私も製造業の端くれなので、何となく意味は分かる。
ICチップと言うと、勝手に機械がバカスカ作ってくれるイメージだが、実は製造機械を間違いなく作動させる技術や調整には人の技が必要で、そのための能力は一朝一夕では育たないらしい。またその極小世界の設計には技術的積み上げが不可欠なんだとか。
つまり、商売として、簡単に作れる時代遅れのアイテムなら、無人化、メンテフリーで作れても、そういう製品は単価が安く利益にならないし、そもそも性能が劣るので最先端市場では売れないため、結果儲からないのでやめざるを得ないという事。
日本のみならず、世界のIC業界の人たちは中国のICが脅威になる事は無いと思っていた節がある。その『なぜか?』の理由が「人を作りこまなきゃいけないから」だと言うのだ。
中国の国民性だと思うが、将来的に人類に役に立つ技術だったり、学術だったりしても、今!いくら儲かるのその仕事?が中国ではもっとも評価の対象になる。これは年齢層をどこで切り取っても同じ答えだ。
日本では食えないけど尊い仕事ってのが、ある程度市民権を得ている。中国はそういう仕事は評価が高くならない。結果、時間も手間もかかるICチップの高度成長化が、どっかから盗んで来ようとか、そういう早く結果が出る様な稚拙な手段に偏る。
結果的に地道に技術を練磨し、磨き上げた先に最先端と言われるトップクラスの争いに肩を並べられるか?という競争になる訳だが、そういう積み上げや積み重ねは中国人気質に向かないという事なのだろう。
なんだかんだ、日本の周辺技術は最先端ナノICチップを作る事を支えていて、それらの力は結局長年を掛けて培われたある種の土壌なんだと思える記事だった。
土が腐っていては、作物は育たない。中国はその状態だと思う。
日本は土はあっても、水も肥料も(給与や労働環境)ろくにやらないので世界に後れを取ってると私は思っている。