仕事柄、派遣社員の方達を部下として働いてもらうことが多い。
実に自分の預かる組織では30%が派遣社員の方達で構成されている。
全社的に見ても、25%くらいが派遣社員の方で構成されている。
業界にも寄るだろうが、恐らくこれから大きく実体経済が落ち込み新型コロナが終息するまでその落ち込みは続く。終息したのち、半年、一年くらいはそのダメージを引きづったままになる事が想像に難くない。
で、今何が起こっているか。
まず、コロナ騒ぎが広がって、飲食業をはじめとする外出を伴う小売業種の仕事が打撃を受けた。その後、テレワークだのが執りだたされて、在宅勤務可能な職種はその体制にシフトしている。
日本の場合なんだかんだといっても、製造業は結構な会社がかかわっている。結局売り物を作る場所が必ずあるわけで、マスクも、薬も、結局どこかの誰かがつくっているわけですから。
その製造業も医療系は在庫がないくらい忙しいだろうが、小売業種から販売されてい行くような品物。または今止まってしまっている建築業種やイベント関係に卸されてい行くような資材などはこれから被害が顕在化すると思われる。
何が一番高くかかるのか?それは日本の場合何をおいても人件費だ。
何が言いたいのか。
リーマンショックを思い出してほしい。派遣村が登場した時のようにかなり大規模に雇止めや派遣切りが恐らく5月の連休明けを目途に一斉に始まる。
ニュースでも4月に内定をもらっていた新卒が急遽内定取り消しで仕事を失うのが今の状態だ。正社員の雇用確保や会社組織の存続のため、雇用調整弁として使っている派遣社員や契約社員は真っ先に切られる対象になるだろう。
御多分に漏れず、うちでもそんな話が出ている。
会社は言う。『ありとあらゆる施策、対策、改善策を総動員して社員一丸となってこの危機を乗り切れ!』と。じゃあ、言うが、お前らが、派遣社員の皆様の代わりに汗水たらして現場で働いてくれるのか?彼ら彼女らの様に培われたスキルを持って、今ある仕事をこなしてくれるのか?
会社幹部は答える。
今働いてくれている人のようにはできないだろうが、現場に入って、何でもやりますと。
明日から、検査機器の洗浄ばっかり、朝から晩までやってもらおう。どんだけ、大変な仕事なのか少しは思い知れ。
お前の給料で何人の派遣社員がこの先も雇用を確保されるか知ってるか?
切られる側は今のお前より、こっから先何倍も生きる人生が残ってる人たちだ。
いかなる理由があろうとも、雇用を切るのは最終最後の手段だ。
なんで、辞めた取締役に退職金払ってんだよ!
そんなんゼロにしろ!それよりも雇用を守れ!
さらに全社員に給与カットのお知らせが来週早々には出るそうな。
取締役クラスでたったの30%カットだ。馬鹿じゃないか?役員報酬ゼロ!給料50%カットくらいやれよ!お前らのもらってる金額は半分でも派遣社員の方々の年収超えるだろうが!
部長も20%カット、課長は15%カットなのになんで取締役が30%なんだよ。社員に10%カットを申し入れるんだろ?馬鹿なのか?
リーマンショックの時ですら社員で5%カットだった。今回はその倍だ。
これじゃあ、優秀な奴から辞めてゆく。
残った残党で設備投資のも無しにどうやって仕事をこなす気なんだ?
全員デスクワークを引きはがして、現場で働かせてやる!
切られる側のやっていた仕事がどれだけ縁の下の力となっていたのか身をもって知れ!
何とか派遣社員の子達の雇用が守れるように最大限、月曜日から会社側と交渉する。